コラム
広島県の経済センサス(令和3年活動調査)|事業所の56.4%は従業者4人以下、1〜4人の事業所は5年で5.4%減り200〜299人は10.0%増えた
総務省・経済産業省の「令和3年経済センサス‐活動調査」を広島県がまとめた「広島県の概況(産業横断的集計)」によると、従業者数などの数値が得られた広島県の12万2155事業所のうち、従業者1〜4人の事業所は6万8857で、全体の56.4%でした。5〜9人の事業所(19.9%)を合わせると、9人以下の事業所が76.2%を占めます。いっぽうで1〜4人の事業所は5年前(平成28年)より5.4%減り、30人以上の規模はどれも増えました(200〜299人は10.0%増)。
この記事では、広島県の事業所数・従業者数と全国順位、従業者の規模別の分布、5年前からの増減、産業別と市町別の数字を表にまとめ、少人数の会社で経営者が抱えている事務を手放す順番を書きます。竹原市だけの数字は竹原市の事業所の記事、広島市の個人経営は広島市の個人経営の記事で扱っています。
少人数の会社で、経営者が兼ねている事務の一部をAIへ渡す選択肢を記事の最後にまとめています →
広島県の事業所数と従業者数はどれくらいか
令和3年6月1日現在の広島県の事業所数は13万3957(前回比2.2%増)、従業者数は130万3624人(同0.1%増)です。広島県に本社がある企業等は8万5472(同4.8%減)で、企業等数・売上高・事業所数・従業者数はいずれも全国11位でした。
| 広島県 | 平成28年 | 令和3年 | 増減率 | 全国に占める割合 | 全国順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 事業所数(事業内容等不詳を含む) | 13万1074 | 13万3957 | 2.2% | 2.3% | - |
| 事業所数(数値が得られた事業所) | 12万7057 | 12万2155 | ▲3.9% | 2.4% | 11位 |
| 従業者数 | 130万2074人 | 130万3624人 | 0.1% | 2.2% | 11位 |
| 企業等数(県内に本社) | 8万9748 | 8万5472 | ▲4.8% | 2.3% | 11位 |
| 売上高(企業等) | 26兆5811億円 | 28兆505億円 | 5.5% | 1.7% | 11位 |
| 純付加価値額(企業等) | 5兆3876億円 | 5兆2245億円 | ▲3.0% | 1.6% | 12位 |
事業所数には2つの数字があります。13万3957は事業内容などが分からない事業所も含めた数で、従業者の規模や産業で分けた数字は、必要な数値が得られた12万2155事業所が元になっています。この記事の割合は、すべて12万2155事業所を100%とした数字です。売上高と純付加価値額は企業等の単位で、億円未満は四捨五入しています。
従業者が何人の事業所が多いのか
最も多いのは従業者1〜4人の事業所で、6万8857(56.4%)です。次いで5〜9人が2万4272(19.9%)、10〜19人が1万5175(12.4%)です。いっぽう、1〜4人の事業所で働く人は14万4404人で、従業者全体の11.1%にとどまります。
| 従業者の規模 | 事業所数 | 事業所の割合 | 従業者数 | 従業者の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜4人 | 6万8857 | 56.4% | 14万4404人 | 11.1% |
| 5〜9人 | 2万4272 | 19.9% | 16万139人 | 12.3% |
| 10〜19人 | 1万5175 | 12.4% | 20万4796人 | 15.7% |
| 20〜29人 | 5367 | 4.4% | 12万7479人 | 9.8% |
| 30〜49人 | 3861 | 3.2% | 14万5147人 | 11.1% |
| 50〜99人 | 2411 | 2.0% | 16万4799人 | 12.6% |
| 100〜199人 | 910 | 0.7% | 12万3245人 | 9.5% |
| 200〜299人 | 274 | 0.2% | 6万6670人 | 5.1% |
| 300人以上 | 247 | 0.2% | 16万6945人 | 12.8% |
| 出向・派遣従業者のみ | 781 | 0.6% | - | - |
当サイトで足し合わせると、9人以下の事業所は9万3129で全体の76.2%、30人以上の事業所は7703で6.3%です。働く人で見ると、30人以上の事業所に66万6806人(51.1%)がいます。事業所の数では小さいところが大半で、働く人の半分は6%ほどの大きな事業所にいる、という形です。
5年前と比べて、どの規模が減ったのか
平成28年と比べて減ったのは、1〜4人(5.4%減)・5〜9人(4.4%減)・10〜19人(1.9%減)の3つだけです。20人以上の規模は300人以上を除いて増えました。1事業所あたりの従業者数は10.2人から10.7人に増えています。
| 従業者の規模 | 事業所数 平成28年 | 事業所数 令和3年 | 増減率 | 従業者数の増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜4人 | 7万2760 | 6万8857 | ▲5.4% | ▲7.3% |
| 5〜9人 | 2万5389 | 2万4272 | ▲4.4% | ▲3.9% |
| 10〜19人 | 1万5469 | 1万5175 | ▲1.9% | ▲1.9% |
| 20〜29人 | 5272 | 5367 | 1.8% | 1.9% |
| 30〜49人 | 3667 | 3861 | 5.3% | 4.6% |
| 50〜99人 | 2356 | 2411 | 2.3% | 1.7% |
| 100〜199人 | 856 | 910 | 6.3% | 5.0% |
| 200〜299人 | 249 | 274 | 10.0% | 10.8% |
| 300人以上 | 251 | 247 | ▲1.6% | ▲0.3% |
働く人の立場(従業上の地位)で見ても、同じ向きの動きがあります。「個人業主・無給の家族従業者」は5万5202人から4万4448人へ19.5%減り、「有給役員」は8万5605人から9万4109人へ9.9%増えました。雇用者は116万5067人(0.3%増)です。
どの産業に事業所が多いのか
事業所数が最も多いのは「卸売業、小売業」の3万92(24.6%)で、「宿泊業、飲食サービス業」1万3344(10.9%)、「建設業」1万1370(9.3%)が続きます。従業者数では「卸売業、小売業」26万9673人(20.7%)、「製造業」23万685人(17.7%)、「医療、福祉」19万2952人(14.8%)の順です。
| 産業(事業所数の上位6つ) | 事業所数 | 割合 | 5年前からの増減率 | 1事業所あたりの従業者数 |
|---|---|---|---|---|
| 卸売業、小売業 | 3万92 | 24.6% | ▲9.7% | 9.0人 |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 1万3344 | 10.9% | ▲12.8% | 7.0人 |
| 建設業 | 1万1370 | 9.3% | ▲0.6% | 7.7人 |
| 医療、福祉 | 1万739 | 8.8% | 5.2% | 18.0人 |
| 生活関連サービス業、娯楽業 | 1万200 | 8.4% | ▲7.2% | 4.6人 |
| 不動産業、物品賃貸業 | 9555 | 7.8% | 6.7% | 3.7人 |
1事業所あたりの従業者数が少ないのは、不動産業、物品賃貸業(3.7人)、生活関連サービス業、娯楽業(4.6人)、宿泊業、飲食サービス業(7.0人)、学術研究、専門・技術サービス業(7.1人)などです。製造業は24.5人で、事業所数は9429と多くありません。
市町別に見ると、どこが減ったのか
市町別の事業所数は、広島市が5万2401(県内の42.9%)、福山市が2万353(16.7%)、呉市が8702(7.1%)の順です。5年前と比べると、23市町すべてで事業所数が減りました。従業者数は東広島市(6.2%増)など6市町で増えています。
| 市町(事業所数の上位と竹原市) | 事業所数 令和3年 | 事業所数の増減率 | 従業者数 令和3年 | 従業者数の増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 広島市 | 5万2401 | ▲1.7% | 59万3108人 | 2.0% |
| 福山市 | 2万353 | ▲3.2% | 21万3285人 | ▲0.2% |
| 呉市 | 8702 | ▲8.7% | 8万5730人 | ▲6.7% |
| 東広島市 | 7014 | ▲1.9% | 9万3345人 | 6.2% |
| 尾道市 | 6862 | ▲6.4% | 5万9450人 | ▲2.0% |
| 三原市 | 4126 | ▲5.1% | 3万8820人 | ▲7.6% |
| 竹原市 | 1193 | ▲9.1% | 9889人 | ▲5.4% |
4人以下の会社で、経営者が抱える事務はどう手放すか
ここからは調査の外の話で、当サイトの考えです。広島県の事業所の半分以上は従業者4人以下で、そうした事業所では、経営者が見積書や請求書、問い合わせの返事、書類の整理まで自分で引き受けていることが多くあります。事務の担当を1人置くほどの量ではなく、かといって誰かに渡す相手もいない、という形です。
- 経営者がやっている事務を1週間書き出す=見積書、請求書、メールやLINEの返事、日報や記録のまとめ、役所や取引先への書類など、繰り返しているものを種類ごとに書き出す
- 判断と、下書き・書き写しを分ける=金額やお客様との約束を決めるのは経営者が持つ。文章の下書き、数字の書き写し、記録の整理は下書きでよい側に置く
- 下書きの側を1つだけ選んで試す=いちばん時間がかかっているものを1つ選び、AIに下書きを作らせて、経営者が確かめてから使う
- 手順を文章にして残す=うまくいった頼み方とチェックの手順を書き残しておくと、人を採ったときにも、そのまま渡せる
下書きと書き写しをAIに任せると、その時間が経営者に戻ります。ただし、どれだけ戻るかは業種や事務の量で変わり、試してみるまで言い切れるものではありません。
この記事を読むときの注意
- 調査の時点=令和3年経済センサス‐活動調査は令和3年6月1日現在の調査です。2026年6月に次の令和8年経済センサス‐活動調査が行われましたが、2026年10月21日に総務省統計局のページを確かめた範囲では、結果はまだ公表されていません
- 事業所数の2つの数字=13万3957は事業内容等が分からない事業所を含む数、12万2155は必要な数値が得られた事業所の数です。規模別・産業別・市町別の数字と割合は12万2155が元になっています
- 事業所と会社のちがい=事業所は店や営業所、工場などの場所ごとの数です。1つの会社が複数の事業所を持つことがあるので、「会社の56.4%が4人以下」という意味ではありません
- 前回との比較=前回比は平成28年経済センサス‐活動調査との比較です。資料の数字をそのまま引いています
- 当サイトの計算=「9人以下で76.2%」「30人以上の事業所に働く人の51.1%」は、資料の表の数字を当サイトで足し合わせて計算したものです
- この記事が扱わないこと=採用・人件費・事業の続け方の判断は扱っていません。税理士や社会保険労務士、商工会議所・商工会などの専門家にご相談ください
- 図表について=資料の図表は複製せず、数値を引用して記事用に作り直しています
出典
- 広島県「広島県の概況(令和3年経済センサス‐活動調査 産業横断的集計)」(PDF)
- 総務省統計局「令和3年経済センサス‐活動調査」
- 総務省統計局「令和8年経済センサス‐活動調査」
- 竹原市の事業所の記事(当サイト)
- 広島市の個人経営の記事(当サイト)
※本記事は2026年10月21日時点の公表情報にもとづいています。
この記事に出てきた仕事、AIに任せると
広島県の事業所の半分以上は従業者4人以下で、見積書や問い合わせの返事、記録のまとめを経営者が兼ねていることが多くあります。下書きと書き写しをAIに任せ、頼み方の手順を文章で残すと、その時間が経営者に戻り、人を採ったときにもそのまま渡せます。
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