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広島県の小売業の倒産は2026年上半期に25件、中国地方の43.9%|中国地方では小売業が57件で業種別の最多、飲食店が21件・従業員10人未満が94.7%(帝国データバンク広島支店の倒産動向調査)と、店主ひとりに集まる事務を店に残す考え方

帝国データバンク広島支店の「中国地方・小売業者の倒産動向調査(2026年上半期)」(2026年7月31日発表)によると、2026年1〜6月の広島県の小売業者の倒産は25件で、中国地方の小売業の倒産57件のうち43.9%を占め、5県で最も多くなりました。中国地方では小売業が業種別の最多で、そのうち飲食店が21件、従業員10人未満の会社や店が54件(94.7%)でした。

この記事では、業種別・県別・規模別・業種の内訳の数字を読んだうえで、倒れた小売のほとんどが10人未満の小さな店だったことから、店主ひとりに集まりやすい事務を手順にして店に残す考え方を整理します。倒産の原因の断定や、資金繰り・借入の判断はこの記事では扱いません。

倒産の数字を眺めるだけでなく、店主ひとりに集まる予約や問い合わせの返信をAIへ渡す選択肢を記事の最後にまとめています →

中国地方の倒産のうち、小売業は何件だったのか

2026年上半期の中国地方の倒産254件のうち、小売業は57件(22.4%)で、業種別で最も多くなりました。中国地方の倒産全体は前年同期より30件多く、半期で200件を超えるのは2023年下半期から6期連続です。

業種(中国地方)2025年上半期2025年下半期2026年上半期
小売業48件56件57件(22.4%)
サービス業32件28件56件(22.0%)
建設業60件60件47件(18.5%)
製造業36件30件36件(14.2%)
卸売業23件25件28件(11.0%)
そのほか(運輸・通信、不動産など)25件24件30件(11.8%)
合計224件223件254件

小売業が単独で最多になるのは2024年上半期以来です。サービス業は前の期の28件から56件へ倍になり、小売業とほぼ並んでいます(「そのほか」の行は、運輸・通信、不動産、その他を当サイトが合計したものです)。

広島県の小売業の倒産は何件だったのか

広島県は25件で、中国5県の小売業の倒産の43.9%を占めました。前の期(2025年下半期)の30件からは5件減り、2期ぶりの減少です。

県2025年下半期2026年上半期2026年上半期の構成比
広島30件25件43.9%
岡山10件15件26.3%
島根9件7件12.3%
山口6件7件12.3%
鳥取1件3件5.3%
合計56件57件100%

広島県の小売業の倒産を半期ごとに並べると、少ない期で7件(2022年上半期)、多い期で33件(2024年上半期)です。2021年上半期からの11期のうち9期で、広島県が中国5県の4割以上を占めています(当サイトが構成比を数えたものです)。

広島県の小売業の倒産上半期下半期
2021年24件14件
2022年7件17件
2023年20件21件
2024年33件21件
2025年20件30件
2026年25件(未発表)

広島県は中国5県で人口がいちばん多い県なので、件数が多いことだけで「広島の小売が特に危ない」とは読めません。県別の資料にあるのは件数だけです。

どんな小売業者が倒れているのか

中国地方の小売業の倒産57件を規模で見ると、従業員10人未満が54件(94.7%)でした。従業員の数には役員とパート・アルバイトを含みません。

見方(中国地方の小売業57件)最も多かった区分件数と構成比
従業員数10人未満54件(94.7%)
負債の規模1000万円〜5000万円未満37件(64.9%)
資本金100万円〜1000万円未満27件(47.4%)
資本金(個人経営)個人経営13件(22.8%)
業歴20年〜30年未満17件(29.8%)

業歴は「20年〜30年未満」が最も多く、「30年以上」も13件(22.8%)ありました。合わせると半分を超えます(当サイトの足し算で30件・52.6%)。開いたばかりの店より、長く続けてきた店が多く含まれている形です。規模・負債・資本金・業歴の数字は中国地方全体のもので、広島県だけの内訳は資料にありません。

小売業の中で多いのは、どんな店か

業種の内訳では飲食店が21件(36.8%)で最も多く、帝国データバンクによると、2021年上半期からどの期も飲食店が最多です。

業種の内訳(中国地方)2025年下半期2026年上半期
飲食店19件21件(36.8%)
その他の小売業(医薬品・化粧品・時計・眼鏡・書籍・花など)14件10件(17.5%)
飲食料品小売業10件8件(14.0%)
自動車など小売業(自動車・部品・二輪・自転車)3件8件(14.0%)
家具・什器小売業4件5件(8.8%)
各種商品小売業(スーパー・コンビニ・通販など)2件3件(5.3%)
衣料品・繊維製品小売業4件2件(3.5%)

帝国データバンクは、食品の値上げが続くことによる消費意欲の減退、人手不足への対応、賃上げの原資の確保に伴う資金繰りなどで、小売業者を取り巻く環境は厳しさを増していると見ています。個々の倒産の原因は、この集計からは分かりません。

店の中で手を付けられる事務は何か

ここからは調査の外の話で、当サイトの考えです。倒れた小売の9割超が従業員10人未満でした。10人未満の店では、接客や仕入れのかたわら、予約の受付、問い合わせへの返信、口コミへの返信、売上の記録といった事務も店主やごく少ない人が抱えていることが多く、その人が手を止めると店の事務も止まります。値上げや人手不足そのものは一つの店では動かせませんが、事務の手順を店に残すことはできます。

  • よく来る問い合わせと答えを1枚にする=営業時間、定休日、予約の仕方、駐車場、持ち帰りの可否など、毎回同じことを答えている質問を書き出す。店主の頭の中にだけある答えを、だれでも返せる形にする
  • 予約と問い合わせの返信の文面を先に作っておく=予約を受けたとき、満席で断るとき、日時を変えるときの返信を、ていねいな文面で用意しておく。忙しい時間に一から書かずに済む
  • 口コミへの返信の型を決める=お礼、ご指摘へのおわび、改善したことの報告など、返信の型をいくつか決めておく。最後に読んで送るのは店主が行う
  • 日々の売上の記録を同じ形で残す=日付、売上、客数、天気などを、毎日同じ表に残す。数字の見方や資金繰りの判断は税理士などの専門家と一緒に行い、記録までを店の手順にする

問い合わせの答えの下書き、予約や口コミへの返信の下書き、売上の表への書き写しはAIに任せられます。店主が営業の合間にしていた時間が戻ります。ただし、どれだけ戻るかは店の規模や問い合わせの量で変わり、試してみるまで言い切れるものではありません。また、事務の手順を整えても倒産を防げると言えるものではありません。県内の倒産全体と、倒産のおそれが高い企業の数は広島の倒産リスクの記事に、休業や廃業の動きは広島県の休廃業・解散の記事にまとめています。

この記事を読むときの注意

  • 対象=負債1000万円以上の法的整理(法人・個人を含む)の件数です。負債1000万円未満の倒産や、休業・廃業・解散は含みません
  • 広島県の内訳=資料にある広島県の数字は件数と構成比だけです。規模・負債・資本金・業歴・業種の内訳は中国地方全体の数字です
  • 件数の多さ=県ごとの件数は、県内の店や会社の数の違いを含みます。件数が多いことは、その県の小売が他県より倒れやすいことを示すものではありません
  • 当サイトの計算=業種別の表の「そのほか」の合計、広島県が4割以上を占めた期の数(11期のうち9期)、業歴20年以上の合計(30件・52.6%)は、資料の数字から当サイトが計算したものです
  • 新しい版=2026年10月17日に確かめた範囲では、この調査の新しい版(2026年下半期)はまだ出ていません。新しい版が出ると数字が変わります
  • この記事が扱わないこと=個々の倒産の原因、個別の企業名、資金繰りや借入の判断は扱っていません。資金繰りのご心配は、金融機関や税理士、商工会議所・商工会などにご相談ください
  • 図表について=資料の図表は複製せず、数値を引用して記事用に作り直しています

出典

※本記事は2026年10月17日時点の公表情報にもとづいています。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

倒れた小売の9割超は従業員10人未満の店でした。値上げや人手不足は動かせなくても、店主の頭の中にある問い合わせの答えや返信の文面を、だれでも使える形で店に残すことはできます。返信や記録の下書きはAIに任せられます。

任せられる仕事の一覧は支援内容にまとめています。

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