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広島県の休廃業・解散は2025年に1406件、倒産の7.1倍|3年ぶりに減っても過去5年で2番目の多さ(帝国データバンク広島支店の動向調査)と、廃業の手前で仕事の手順を会社に残す考え方

帝国データバンク広島支店の「広島県・『休廃業・解散』動向調査(2025年)」(2026年1月30日発表)によると、広島県で2025年に休廃業・解散した企業(個人事業主を含む)は1406件でした。前の年の1543件から137件(8.9%)少なく、3年ぶりの減少です。ただし過去5年では2024年に次いで2番目に多く、同じ年の法的整理による倒産198件の7.1倍にあたります。

倒産は法的整理の手続きに入った件数ですが、休廃業・解散は手続きを取らずに活動を止めた、または解散した件数です。倒産の7倍の数の事業が、倒産ではない形で止まっています。5年の推移と中国5県の比較、そして10人未満の会社の経営者が廃業を考える手前で残しておけるものを順に整理します。

代表者が動けない日にも仕事が止まらないよう、手順と記録をAIと一緒に残す選択肢を記事の最後にまとめています →

広島県の休廃業・解散は何件か

2025年は1406件です。365日で割ると、1日におよそ3.9件のペースになります(当サイトの割り算です)。

年休廃業・解散前年比
2021年1202件+1.2%
2022年1194件-0.7%
2023年1354件+13.4%
2024年1543件+14.0%
2025年1406件-8.9%

2023年と2024年に2年続けて1割を超えて増えたあと、2025年は減少に転じました。それでも2021年、2022年の1200件前後と比べると、200件ほど多い水準です。「減った」とだけ読むより、「増えたあとの高い位置にとどまっている」と読むほうが数字に合います。

この調査でいう「休廃業・解散」は、倒産(法的整理)を除いて、特段の手続きを取らずに企業活動が止まった状態を確認したもの(休廃業)と、商業登記などで解散を確認したものの合計です。個人事業主も含みます。

倒産と比べると、どのくらい多いのか

2025年は倒産198件に対して休廃業・解散が1406件で、7.1倍です。

年休廃業・解散倒産(法的整理)倒産の何倍か
2021年1202件106件11.3倍
2022年1194件106件11.3倍
2023年1354件157件8.6倍
2024年1543件200件7.7倍
2025年1406件198件7.1倍

倍率は5年で最も低くなりました。これは休廃業・解散が減ったからというより、倒産が2021年の106件から198件へ、9割近く増えたためです。休廃業・解散と倒産を足すと2025年は1604件で、そのうち約88%が休廃業・解散でした(当サイトの足し算と割り算です)。事業が止まる場面の大半は、倒産ではない形で起きています。

倒産する確率が高いと見られる企業の数や規模別の内訳は、広島県の倒産リスクにまとめています。

中国5県のなかで、広島県はどの位置か

件数は5県で最も多く、2025年は5県の合計3594件のうち約39%を広島県が占めます(合計と割合は当サイトの計算です)。

県2021年2023年2024年2025年前年比
広島県1202件1354件1543件1406件-8.9%
岡山県823件860件958件941件-1.8%
山口県524件577件735件618件-15.9%
島根県330件326件336件339件+0.9%
鳥取県213件232件329件290件-11.9%

2025年は島根県を除く4県で前の年を下回りました。一方で2021年と比べると、5県すべてで2025年のほうが多くなっています。広島県は204件、岡山県は118件、山口県は94件、鳥取県は77件、島根県は9件の増加です(当サイトの引き算です)。件数は企業の数が多い県ほど大きくなるので、県どうしの多い少ないより、それぞれの県の中での動きを見るほうが参考になります。

なぜ事業を畳むのか、レポートは何を挙げているか

レポートは、2つの型を挙げています。業種別や代表者の年齢別の内訳は、広島県のレポートには載っていません。

型レポートの説明
前向きな廃業M&Aなどを活用して事業を第三者に引き継ぐ考え方が広まり、業界大手の企業が自主廃業を決断する事例も出始めている
あきらめ型の廃業原材料や人件費の高騰で収益性が悪化し、老朽化した設備の更新もままならない中小・零細企業で、代表者の体調不良や高齢化、機械の故障を潮時と考えて事業を畳む

あわせてレポートは、2026年について、人手不足の解消や後継者の選定といった課題に、利上げによる借入金の利払い負担の増加が重なり、休廃業・解散を選ぶ企業が増える可能性があると見ています。

「あきらめ型」のきっかけとして挙がっているのは、代表者の体調不良、高齢化、機械の故障です。このうち体調不良と機械の故障は、予告なく起きます。広島県の代表者の年齢については広島県の社長の平均年齢に、後継者が決まっていない企業の割合については広島県の後継者不在率にまとめています。

代表者が動けなくなったとき、仕事を止めないために何を残しておけるか

10人未満の会社では、見積もりの決め方、得意先ごとの約束ごと、支払いや請求の段取りを、代表者ひとりが覚えていることが珍しくありません。代表者が入院した、家族の介護で数週間離れた、という場面で、残った人が「何を、どの順で、誰に」が分からず、仕事が止まります。

続けるか、引き継ぐか、畳むかは経営者が決めることです。ただ、どの道を選ぶにしても、仕事の手順と記録が会社に残っていれば、考える材料になります。続けるなら留守を任せる手がかりになり、引き継ぐなら渡す相手に見せる資料になります。

始め方は大がかりではありません。代表者がふだんの仕事のやり方を口で話して録音する。その録音や、過去のメール、見積書をAIに渡して、手順書のたたき台を作らせる。本人が読んで直し、会社の共有の場所に置く。月末の請求や支払いのように、毎月くり返す仕事から始めると取りかかりやすくなります。

なお、手順を残せば廃業を避けられる、という話ではありません。資金繰り、事業の引き継ぎ、廃業の手続きは、税理士や公的な相談窓口など専門家と決めることです。当サイトが扱うのは、日々の仕事のやり方を会社に残すところまでです。

この記事を読むときの注意

  • 対象=帝国データバンクが調査・保有する企業データベースと各種の法人データベースをもとにした集計で、個人事業主を含みます。国の統計の廃業の数字とは、集め方も定義も違います
  • 休廃業・解散の意味=調査の時点で休廃業・解散の状態を確認したもので、将来の事業の再開を否定するものではありません。休廃業・解散のあとに法的整理へ移った場合は、倒産の件数として数え直されることがあります
  • 解散=いわゆる「みなし解散」は除かれています
  • 倒産の件数=法的整理によるものです
  • 内訳=広島県のレポートには、業種別、代表者の年齢別の内訳は載っていません。この記事では触れていません
  • 当サイトの計算=1日あたりの件数、休廃業・解散と倒産の合計と割合、倒産の増え方、中国5県の合計と広島県の割合、2021年との差は、レポートの数字から当サイトが計算したものです
  • 「社長」という言葉=関連記事の題名にある統計の名前としてだけ使っています
  • 転載について=レポートは転載を禁じているため、図表は複製せず、数値を引用して記事用に表を作り直しています。中国5県の表は2022年の列を省いています

出典

※本記事は2026年10月5日時点の公表情報にもとづいています。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

代表者が数週間離れても請求や支払いが止まらないようにするには、毎月くり返す仕事の段取りを先に会社へ移しておくのが取りかかりやすい道です。くり返しの作業をAIに任せる、判断の経緯を記録として残す、残した手順をほかの人がたどれる形にする、の順で進められます。

手順書づくりの進め方は社内マニュアルに、人が替わるときの備えは引き継ぎ資料にまとめています。

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「どの作業なら任せられるのか、まだ分からない」という段階で、まったく問題ありません。オンラインは全国どこでも対応します。対面をご希望の場合は広島県内へお伺いします。竹原市に拠点があるため、竹原・三原・東広島は特にお伺いしやすい地域です。

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