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広島県の倒産リスク(2025年)|高リスク企業は4852社、8割超が従業員10人未満、県内の倒産件数は198件【帝国データバンク】

帝国データバンク広島支店の調査で、広島県で倒産リスクが高いとされた企業は、2025年12月時点で4852社でした。倒産予測値を算出した県内3万7817社の12.8%にあたり、前年の5042社から190社少なく、4年続けて減少しています。

ただし、その83.8%は従業員10人未満の会社です。売上高1億円未満の会社も69.2%を占めます。2025年に県内で起きた倒産(法的整理・負債1000万円以上)は198件で、前年の200件とほぼ同じでした。高リスク企業の数、規模、業種、倒産件数の順に見ていきます。

10人未満の会社では、本業も事務も経営者が抱えています。その事務をAIへ渡し、経営者の時間を本業と数字を見る時間へ戻す進め方を記事の最後にまとめています →

広島県で倒産リスクが高いとされた会社は何社か

2025年12月時点で4852社です。帝国データバンクは、企業が1年以内に倒産する確率を10段階(G1〜G10)で表す独自の指標「倒産予測値」を個別の企業ごとに出しており、このうちグレード8〜10を「高リスク企業」としています。

時点高リスク企業算出対象の企業高リスク企業の割合
2024年5,042社38,276社13.2%
2025年12月4,852社37,817社12.8%

前年から190社(3.8%)少なくなりました。レポートによると、高リスク企業はコロナ禍の2021年に急に増えたあと、経済活動の再開とともに少なくなり、2025年は5000社を下回りました。

一方で、グレード8のすぐ手前のグレード7にも3000社以上があり、レポートはこの層を高リスクへ戻る可能性のある「境界層」と位置づけています。

倒産リスクが高い会社は、どんな規模の会社か

高リスク企業4852社を従業員数で分けると、5人未満が3344社(68.9%)でもっとも多く、5〜10人未満の721社(14.9%)とあわせた10人未満が83.8%を占めます。

従業員数高リスク企業構成比
5人未満3,344社68.9%
5〜10人未満721社14.9%
10〜50人未満686社14.1%
50人以上101社2.1%

売上高で分けると、1億円未満が3357社(69.2%)、1億〜10億円未満が1371社(28.3%)、10億〜50億円未満が115社(2.4%)、50億円以上が9社(0.2%)です。レポートは、小規模な企業ほど外部の環境の変化に対する耐性が弱いことが、あらためて浮き彫りになったとまとめています。

どの業種で倒産リスクが高いか

数でいちばん多いのは小売業の1254社で、建設業の1112社、製造業の1062社が続きます。業種の中で高リスク企業が占める割合では、運輸・通信業の28.3%がもっとも高くなっています。

業種(大分類)高リスク企業業種の中での割合前年比
小売業1,254社25.3%3社少ない
建設業1,112社11.2%45社少ない
製造業1,062社24.5%3社多い
卸売業610社16.6%30社少ない
運輸・通信業394社28.3%92社少ない
サービス業343社3.6%12社少ない
不動産業51社1.8%7社少ない
その他26社2.6%4社少ない

さらに細かい51分類で見ると、高リスク企業が多い順に次の5業種です。

業種(51分類)高リスク企業業種全体の企業高リスクの割合
職別工事業618社4,830社12.8%
飲食店504社835社60.4%
運輸業388社1,375社28.2%
総合工事業380社2,442社15.6%
飲食料品小売業366社661社55.4%

数では職別工事業が最多ですが、割合で見ると飲食店は835社のうち504社、約6割が高リスクとされています。飲食料品小売業も5割を超えています。

広島県の倒産件数は何件か

2025年に県内で起きた倒産(法的整理・負債1000万円以上)は198件で、前年の200件とほぼ同じ水準でした。業種別では建設業がもっとも多い61件です。

業種2025年の倒産件数構成比前年比
建設業61件30.8%+27.1%
小売業50件25.3%▲7.4%
製造業27件13.6%+28.6%
卸売業25件12.6%+31.6%
サービス業21件10.6%▲43.2%
不動産業5件2.5%▲28.6%
その他5件2.5%0.0%
運輸・通信業4件2.0%▲55.6%
合計198件100.0%▲1.0%

建設業・製造業・卸売業は約3割増えた一方で、運輸・通信業・サービス業・不動産業は大きく少なくなりました。レポートは、倒産の先行指標といえる高リスク企業が少なくなったことから、倒産も少なくなる可能性があるとみています。あわせて、コロナ禍の資金繰り支援で借り換えた保証の返済が2026年9月までにピークを迎えることや、原材料・エネルギーの価格、物流の混乱などを先行きのリスクとして挙げています。

自社に置き換えると

この調査から言えるのは、広島県で倒産リスクが高いとされた会社の8割超は従業員10人未満で、リスクは小さな会社に集まっているということです。

10人未満の会社では、経営者が営業も現場も事務も抱えていることがほとんどです。レポートは、先行きが読みにくいときほど、市場や取引先の動き、需要の変化をていねいにつかみ、状況に合わせて舵を切れる体制が大事だと結んでいます。けれども、見積の作成、問い合わせへの返信、売上の集計に一日の時間を取られていると、その「つかむ」ための時間が残りません。

そこで、定型の事務をAIに下書きさせ、経営者は確かめて送るだけにする形があります。たとえば、問い合わせや取引先へのメールの返信文、毎月の売上や経費を同じ形の表にまとめる作業です。数字が毎月同じ表に並んでいれば、前の月と比べてどこが動いたかを見る時間も取りやすくなります。事務に取られていた経営者の時間を、本業と数字を見る時間へ戻すことが、このやり方の目的です。

ただし、AIに事務を任せても倒産リスクが下がるわけではありません。資金繰り、借入や返済、事業をどう立て直すかといった判断は、取引のある金融機関や税理士、商工会議所・商工会などに相談して決めるものです。AIで判断してよいものではありません。

この調査を読むときの注意

  • 民間企業の独自の指標=倒産予測値は、帝国データバンクが自社の信用調査と保有するデータから独自の統計モデルで出したものです。高リスク企業は「倒産する会社の数」ではなく、「1年以内に倒産する確率が高いと評価された会社の数」です
  • 対象は算出できた企業=広島県の3万7817社は、倒産予測値を算出できた企業の数で、県内のすべての事業者ではありません
  • 1年間の移動の数字は母数が違う=レポートには、2024年から2025年に高リスクへ移った企業983社、高リスクから抜けた企業952社という数字もあります。これは両年とも算出された企業だけを数えたもので、全体の増減(190社少ない)とは母数が違うため、本記事では取り上げていません
  • 倒産件数の範囲=198件は法的整理で負債1000万円以上の倒産です。休業・廃業・解散や、負債1000万円未満の倒産は入っていません
  • 県全体の数字=市町ごとの数字は示されていません。竹原市・三原市などの値はわかりません
  • 一部は当社の計算=業種51分類の「高リスクの割合」(飲食店60.4%など)は、レポートの高リスク企業数と業種全体の企業数から当社で計算しました。そのほかの割合はレポートの公表値です

出典

※本記事は2026年9月28日時点の公表情報にもとづいています。レポートの図表は転載せず、数値を引用して整理しました。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

高リスク企業の8割超を占める10人未満の会社では、取引先や需要の動きをつかむ時間も、経営者が事務の合間にひねり出すしかありません。手をつける順番は、問い合わせや取引先へのメールの返信文を下書きさせる、毎月の売上や経費を同じ形の表にまとめさせる、その表で前の月と比べて動いたところを一緒に見る、の3つです。

メールの返信を任せる進め方はメールの返信に、毎月の数字を表にまとめる進め方は数字の集計と表づくりにまとめています。

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