合同会社Trash-B

NEWS

お知らせ

コラム

広島県の賃上げ2026|企業の62.3%が賃金改善を見込み、ベースアップは55.3%(帝国データバンク広島支店の調査)と、人件費が増える年の事務の考え方

帝国データバンク広島支店の調査(2026年3月13日発表)によると、広島県で2026年度に正社員の賃金改善(ベースアップや賞与の引き上げ)が「ある」と見込む企業は62.3%(244社中152社)でした。過去最高だった前回調査の2025年度見込み(65.0%)に次ぐ水準で、3年連続の6割台です。ベースアップを行う企業は55.3%で3年連続の半数超え、企業が見込む総人件費は平均4.35%増です。

一方、規模別にみると小規模企業で「ある」は52.0%にとどまり、「ない」は25.3%と全体(11.9%)の2倍を超えます。賃上げの理由の1位は「労働力の定着・確保」(75.0%)でした。数字の中身と、10人未満の会社の経営者がこの年の事務をどう考えるかを順に整理します。

人件費が増える年に、事務のために人を増やす代わりにAIへ渡す選択肢を記事の最後にまとめています →

広島県で2026年度に賃上げを見込む企業はどのくらいか

調査は2026年1月19日から31日に、広島県に本社を置く企業595社を対象に行われ、244社が回答しました(回答率41.0%)。ここでいう「賃金改善」は、ベースアップや賞与(一時金)の増加で賃金が上がることを指し、定期昇給は含みません。

項目広島県全国
賃金改善が「ある」62.3%(152社)63.5%
賃金改善が「ない」11.9%(29社)11.8%
「分からない」25.8%(63社)24.7%
ベースアップ55.3%(135社)58.3%
賞与(一時金)29.5%(72社)28.2%

広島県は「ある」もベースアップも全国をやや下回り、賞与は全国をやや上回りました。ベースアップを見込む企業の割合は、2021年度見込みの37.0%から、2022年度47.3%、2023年度47.9%、2024年度54.2%、2025年度59.7%と上がり続け、2026年度は55.3%と4.4ポイント下がっています。それでも半数を超える企業が、毎月の給与そのものを上げる見込みです。

会社の規模や業種によって何が違うか

規模が小さいほど、賃上げを見込む企業の割合は下がり、「ない」と答える割合は上がります。

規模賃金改善「ある」「ない」ベースアップ
大企業(37社)59.5%8.1%54.1%
中小企業(207社)62.8%12.6%55.6%
うち小規模企業(75社)52.0%25.3%42.7%

小規模企業は中小企業の内数です。小規模企業の4社に1社が「賃上げはない」と見込んでおり、余力の差がはっきり出ています。

業種別(母数10社以上)では、賃金改善が「ある」は卸売72.4%、製造70.7%、建設65.5%、運輸・倉庫63.6%の順に高く、サービス49.0%と小売48.0%は5割を下回りました。ベースアップに限ると製造が65.5%で最も高く、賞与は建設が37.9%で最も高い結果です。

企業はなぜ賃上げをするのか、しない理由は何か

賃金改善が「ある」と答えた152社に理由を尋ねた結果(複数回答)は、次のとおりです。

賃上げの理由割合(社数)
労働力の定着・確保75.0%(114社)
従業員の生活を支えるため61.8%(94社)
物価動向59.9%(91社)
採用力の強化38.2%(58社)

4社に3社が「いまいる人に辞めてほしくない」ことを理由に挙げています。レポートは、物価高のなかで従業員の生活を支える必要性や、最低賃金の引き上げへの対応も賃金を押し上げている、とまとめています。

反対に、賃金改善が「ない」と答えた29社の理由の1位は「自社の業績低迷」で51.7%(15社)でした。次いで「人的投資の増強(新規採用の増加や定年延長、労働環境の改善など)」17.2%(5社)、「物価動向」13.8%(4社)です。寄せられた企業の声にも、業績が変わらないなかで賃上げを続ける体力は限界に近い、という趣旨の意見が載っています。

総人件費はどれくらい増える見込みか

2026年度の自社の総人件費が2025年度と比べてどう変わるかを尋ねたところ、「増加」を見込む企業は73.0%(178社)、「減少」は3.7%(9社)でした。全体では、総人件費は前年度から平均4.35%増える見込みです。

これにパートやアルバイトの時給の底上げも重なります。広島県の最低賃金は、2026年10月10日までは1,085円、10月11日からは1,141円です(広島労働局のページに掲載)。詳しくは広島県の最低賃金はいつから?にまとめています。県内の給与水準そのものは広島県の平均賃金で、規模別の差とあわせて読めます。

10人未満の会社の経営者は、この数字をどう読むか

この調査の回答企業は県内の企業の一部で、小規模企業の回答は75社です。それでも、「賃上げを見込む会社が6割、ただし小さな会社ほど難しい」「理由の1位は人の定着」という2点は、10人未満の会社の経営者にとっても実感に近い数字です。

人件費が平均4.35%増える年に、事務の手が足りないからと人を1人増やすと、総人件費はさらに大きく動きます。一方で、いまいる人の給与を上げて定着してもらうことは、多くの会社が最優先にしています。この2つを両立させる手の1つが、経営者やスタッフに張りついている事務をAIに渡し、人を増やさずに手を空けることです。

たとえば、メールや問い合わせへの返信の下書き、見積書や報告書のたたき台、新しく入った人に教える手順書づくりは、AIに下書きさせて人が確かめる形にできます。戻った時間は、経営者にしかできない仕事や、スタッフと向き合う時間に回せます。賃上げの原資になる売上や価格の見直しに向き合う時間も、この中に入ります。

なお、AIを入れれば賃上げの余力が必ず出てくる、という話ではありません。どの事務を渡せるかは会社ごとに違うため、まずは「経営者やスタッフの時間を一番取っている事務は何か」を書き出すところから始めるのが現実的です。

この記事を読むときの注意

  • 対象=広島県に本社を置く企業595社のうち、回答した244社の結果です。県内すべての企業の平均ではありません
  • 賃金改善の定義=ベースアップと賞与(一時金)の引き上げで、定期昇給は含みません
  • 見込みの数字=2026年1月時点で企業が見込んだ数字で、実際に支払われた賃上げの実績ではありません
  • 規模別・業種別=小規模企業は75社、業種別は母数10社以上の業種だけを取り上げました。社数が少ない区分は振れ幅が大きくなります
  • 転載について=レポートは転載を禁じているため、図表は複製せず、数値を引用して記事用に表を作り直しています

出典

※本記事は2026年10月1日時点の公表情報にもとづいています。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

人件費が増える年は、事務のために人を増やす前に、いまの事務のうちAIに下書きさせられるものを探すと手が空きます。メールや問い合わせへの返信、見積書や報告書のたたき台、新しく入った人が早く仕事を覚えるための手順書が、取りかかりやすい順です。

メールの返信を任せる進め方は返すに、新しく入った人に教える資料づくりは新しい人に教える資料にまとめています。

ご相談について

「どの作業なら任せられるのか、まだ分からない」という段階で、まったく問題ありません。オンラインは全国どこでも対応します。対面をご希望の場合は広島県内へお伺いします。竹原市に拠点があるため、竹原・三原・東広島は特にお伺いしやすい地域です。

30分の無料相談を申し込む

更新のお知らせは公式LINEとブログで

まずは30分、話すだけで大丈夫です

資料も準備もいりません。いまの仕事のことを、そのまま話してください。
合わなければ、そのまま終わって構いません。営業のお電話もしません。

30分の相談を申し込む