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広島の労働災害は令和8年7月末で1,781人|前年同期より130人多く、ふえた分の半分は運輸交通業

広島県内で令和8年1月1日から7月31日までに起きた労働災害は1,781人でした。休業4日以上の死傷者数で、新型コロナウイルス感染症へのり患による労働災害を除いた数です。前年の同じ時点は1,651人でしたので、130人・7.9%ふえています。

ふえた130人のうち63人が運輸交通業で、増加分のおよそ半分を占めます。令和7年の年間でいちばんふえた業種は商業でしたが、今年は7月末時点で-5.5%と反落しました。ふえている場所が入れ替わっています。死亡者数は前年同期の10人から4人へ減りました。数字を全体・業種・運輸交通業の中身の順に見ていきます。

毎月出る速報を自社の業種に当てはめて、会議や朝礼で使える形に直す作業は、読んで書く事務です。この仕事をAIへ渡す方法を記事の最後にまとめています →

広島の労働災害は令和8年7月末で何人か

1,781人です。過去4年の同じ7月末で並べると、令和6年を底にして2年続けてふえており、今年の伸びがいちばん大きくなっています。

各年7月末死傷者数うち死亡者数前年同期比
令和5年1,622人15人
令和6年1,596人9人-26人
令和7年1,651人10人+55人
令和8年1,781人4人+130人(+7.9%)

比べる速さも上がっています。6月末の速報では1,408人で、前年同期から66人・4.9%の増加でした。それが7月末には130人・7.9%まで開いています。公表値の差し引きで7月のひと月だけを取り出すと、前年の309人に対して今年は373人で、64人・約20.7%多い計算になります。ひと月ぶんの数字は幅が出やすいため、傾向として見る範囲にとどめます。

7月は、職場の熱中症がいちばん多い月でもあります。令和7年の県内では、職場の熱中症58人のうち30人が7月に集中していました(広島の職場の熱中症は令和7年58人で過去11年の最多)。ただしこの速報は熱中症を分けて集計していないため、今年の7月の増加が暑さによるものかどうかは、この資料からは分かりません。

令和7年の年間は3,383人で、前年から43人・1.3%の増加でした。年間の伸びが1.3%だったことを思うと、今年の7.9%は速い増え方です。ただしこれは7月末時点の速報で、報告が遅れて届いた分は後から加わります。年間の確定値とは別のものとして読んでください。

ふえた分はどの業種か

運輸交通業が63人ふえて最も多く、次いで製造業の26人、通信業の19人と続きます。主な業種の動きは次のとおりです。

業種令和7年7月末令和8年7月末増減
運輸交通業211人274人+63人(+29.9%)
製造業407人433人+26人(+6.4%)
通信業25人44人+19人(+76.0%)
その他の事業61人78人+17人(+27.9%)
保健衛生業215人226人+11人(+5.1%)
商業310人293人-17人(-5.5%)
建設業160人155人-5人(-3.1%)
合計1,651人1,781人+130人(+7.9%)

人数の多さでは製造業の433人が最も多く、商業の293人、運輸交通業の274人が続きます。ただしふえ方で見ると順番が変わります。運輸交通業の63人は、全体の増加130人の48.5%にあたります。

保健衛生業は読み方に注意が必要です。新型コロナを含む集計では265人から230人へ減ったように見えますが、コロナを除くと215人から226人へふえています。この記事はすべてコロナを除いた数で統一しています。中身も分かれていて、医療保健業は71人から58人へ減り、社会福祉施設は140人から167人へ27人ふえました。

運輸交通業では何がふえたのか

中心は道路貨物運送です。187人から233人へ46人・24.6%ふえました。道路旅客運送も18人から29人へ11人ふえています。

運輸交通業の内訳令和7年7月末令和8年7月末増減
道路貨物運送187人233人+46人(+24.6%)
道路旅客運送18人29人+11人(+61.1%)

ひと月だけの跳ね上がりではありません。6月末の速報でも運輸交通業は172人から223人へ51人・29.7%ふえていて、上半期を通して同じ向きが続いています。

製造業の中では輸送用機械の製造が68人から82人へ14人ふえました。内訳は造船業が24人から29人、自動車製造が38人から47人です。広島の主力の業種が並んでいます。

ここで分かるのは人数と増減であって、原因ではありません。公表資料は業種別の人数までで、なぜふえたかまでは書かれていません。自社が当てはまるかどうかの判断や、具体的な対策の要否は、所轄の労働基準監督署や産業医などの専門家へご確認ください。

減った業種と、死亡災害の動き

商業は310人から293人へ17人減りました。内訳は小売業が211人から209人、卸売業が56人から54人です。建設業も160人から155人へ減っており、とくに建築工事が70人から57人へ13人・18.6%減っています。土木工事は45人から46人でほぼ横ばいでした。

死亡者数は前年同期の10人から4人へ減りました。業種は製造業2人と運輸交通業2人です。なお広島労働局は死亡災害だけを集計した速報も別に出しており、そちらでは前年同期11人・今年4人となっています。集計の対象と締切が違うため、2つの資料で死亡者数が一致しないことがあります。この記事では、業種別の表と同じ資料の数字で統一しています。

令和7年の1年間とは何が違うか

ふえている業種の顔ぶれが入れ替わりました。令和7年の年間では、商業が492人から620人へ128人・26.0%ふえて増加の中心でした。一方で運輸交通業は446人から409人へ37人・8.3%減っていました。今年の7月末はその逆になっています。

業種令和7年(年間)令和8年(7月末)
商業+128人(+26.0%)-17人(-5.5%)
運輸交通業-37人(-8.3%)+63人(+29.9%)
全体+43人(+1.3%)+130人(+7.9%)

年間と7月末では期間が違いますから、そのまま並べて優劣を論じることはできません。それでも、去年の資料だけを見て「うちの業種は落ち着いている」と考えていると、今年の動きを見落とすことになります。令和7年の年間の数字とあわせて読むと、変わった部分がはっきりします。

毎月の数字を自社で追うには何が要るか

広島労働局はこの速報を毎月更新しています。1月末から7月末まで、同じ形式の資料が並んでいます。つまり、自社の業種の行だけを毎月追いかければ、県内の傾向を1年待たずに把握できます。

手間になるのは読む作業そのものではなく、そのあとです。PDFから自社に関係する行を抜き出し、前月と比べ、安全衛生委員会や朝礼で使う言葉に直して、資料の形にする。毎月同じ手順をくり返す仕事です。数字を読む目的が決まっていれば、この部分は文章と表をつくる事務として切り出せます。

念のため申し添えますと、AIを入れれば労働災害が減る、という話ではありません。作業の危険をなくすのは現場の対策で、判断が要る場面は専門家の領域です。ここで扱っているのは、公表された数字を自社の言葉に直して配るまでの、書き物の部分です。

出典

※本記事は2026年9月8日時点の公表情報にもとづいています。死傷者数・死亡者数・業種別の実数はすべて広島労働局の公表値です。増加分に占める割合、7月のひと月ぶんの差し引き、その増減率は、公表値をもとに弊社で計算した参考値です。7月末速報は令和8年8月7日までに提出された労働者死傷病報告を集計したもので、年間の確定値とは一致しません。派遣労働者の災害は派遣先事業場の業種で計上されています。個別の事業場で対策が必要かどうか、法令の適用については、所轄の労働基準監督署または産業医などの専門家へご確認ください。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

県全体がふえたかどうかより、自社の業種の行が去年とどう変わったかが、手を打つ材料になります。毎月の速報から関係する行を抜き出し、前の月と比べ、会議や朝礼で使える言葉に直して資料にするところまでは、読んで書く事務です。毎月おなじ手順でくり返す点も含めて、この記事の内容と地続きなのは次の仕事です。

任せられる仕事の全体は支援内容の一覧に、任せたときにひと月で戻る時間の試算(約28時間)はトップページにまとめています。

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