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広島県の障害者の就職件数は2,334件、就職率は38.2%|ハローワークの職業紹介状況(令和7年度)、10年で18.7ポイント低下

広島県内のハローワークを通じた障害者の就職件数は、令和7年度に2,334件でした。前年度より15件(0.6%)ふえた一方、新規の求職申込は6,111件で4.5%ふえ、就職率は38.2%と前年度から1.5ポイント下がりました。

広島労働局が公表した平成27年度からの11年分を並べると、就職件数は2,000〜2,400件台でほぼ横ばいのまま、求職申込だけが4,198件から6,111件へ1.46倍にふえています。就職率は56.9%から10年で18.7ポイント下がりました。働きたい人がふえたぶんに、就職先の数が追いついていない形です。障害の種類別、仕事の種類別の順に見ていきます。

働きたい人がふえている今、迎える側で最初に要るのは、仕事の中身を言葉にした求人票と手順です。その書き物を経営者に張りつけたままにしない方法を記事の最後にまとめています →

広島県の障害者の就職率は何%か

令和7年度は38.2%です。就職率は「就職件数÷新規求職申込件数」で、ハローワークに新しく申し込んだ人の数に対して、同じ年度に何件の就職があったかを表します。平成27年度・28年度の56.9%から、上がる年をはさみながら下がってきました。主な年度を抜き出すと次のとおりです。

年度新規求職申込件数就職件数就職率
平成27年度4,198件2,390件56.9%
平成29年度4,575件2,461件53.8%
令和元年度4,868件2,275件46.7%
令和2年度4,791件1,955件40.8%
令和3年度5,038件2,132件42.3%
令和5年度5,227件2,159件41.3%
令和6年度5,847件2,319件39.7%
令和7年度6,111件2,334件38.2%

就職件数がいちばん多かったのは平成29年度の2,461件で、令和7年度の2,334件はそれより少ない水準です。下がった就職率の中身は「就職が減った」ではなく「求職がふえた」で、令和6年度・7年度の2年だけで求職申込は884件ふえました。

どの障害の方の求職がふえているのか

ふえているのは精神障害者です。令和7年度の新規求職申込4,039件は平成27年度の2,054件のおよそ2倍で、求職全体に占める割合も48.9%から66.1%に上がりました。身体障害者と知的障害者の求職は、10年前とほぼ同じ件数です。

障害の種類新規求職(令和7年度)就職件数就職率就職率(平成27年度)
身体障害者1,212件429件35.4%48.1%
知的障害者634件365件57.6%77.1%
精神障害者4,039件1,466件36.3%57.8%
その他の障害者226件74件32.7%36.7%
合計6,111件2,334件38.2%56.9%

就職件数でも精神障害者が1,466件で、全体の約63%を占めます。平成27年度の1,188件から23.4%ふえましたが、求職の伸びには届かず、就職率は57.8%から36.3%へ下がりました。知的障害者は令和7年度に就職率が6.7ポイント上がり、4つの区分でいちばん大きな上げ幅でした。身体障害者は就職件数が624件から429件へ3割減っています。「その他の障害者」は、発達障害、高次脳機能障害、難治性疾患の方などです。

企業に雇用されている障害者の数(雇用率の側)では、広島県は令和7年6月1日現在で過去最高でした。雇う側の数字は障害者雇用率の記事にまとめています。今回の記事は、その手前で仕事を探している人の流れの数字です。

どんな仕事に就いているのか

仕事の種類(職業別)でいちばん多いのは運搬・清掃・包装等の699件(29.9%)で、次が事務的職業の540件(23.1%)、サービスの職業382件(16.4%)と続きます。事務の仕事に就いた540件のうち363件(67.2%)は精神障害者の方でした。

仕事の種類令和7年度令和6年度うち精神障害者(令和7年度)
運搬・清掃・包装等699件659件410件
事務的職業540件564件363件
サービスの職業382件393件235件
生産工程228件240件142件
専門的・技術的職業198件182件134件
輸送・機械運転105件96件59件
その他(販売・保安・農林漁業・建設採掘・管理的職業)182件185件123件
合計2,334件2,319件1,466件

業種(産業別)で見ると、医療,福祉が691件(29.6%)でいちばん多く、製造業418件(17.9%)、サービス業296件(12.7%)、卸売業,小売業247件と続きます。製造業は前年度の396件から22件、運輸業,郵便業は120件から135件にふえました。

ハローワークに届け出のあった障害者の解雇者数は80人で、令和6年度の114人から34人減っています。

自社に置き換えると

この数字から言えるのは、ハローワークに新しく仕事探しを申し込む障害者の方の件数が、10年前の1.46倍になっているということです。求人を出す側から見れば、人がいないのではなく、仕事と人が結びつくところで止まっている件数がふえています。

結びつく手前でよく止まるのが、仕事の中身が言葉になっていないことです。求人票の仕事内容が「一般事務」「軽作業」の一言だと、応募する側は自分にできるかどうかを判断できません。事務の就職が540件あるように、書類の入力、郵便物の仕分け、データの照合といった仕事は、1つずつ切り分けて書けば渡せる形になります。

もうひとつは、入社後の手順書です。口頭で一度だけ説明する、担当者によって言うことが違う、という状態は、迎える人にとっても教える社員にとっても負担になります。短い文で、順番どおりに、いつ見ても同じ内容が書いてある手順は、障害の有無にかかわらず、新しく入る人全員の助けになります。

どちらも経営者や古くからいる社員の頭の中にある仕事を、書き物にする作業です。書き物の下書きならAIに渡せます。ただし、採用の進め方や職場での配慮の中身は、事業所を管轄するハローワークや、地域の障害者就業・生活支援センターなどの支援機関に相談しながら決めるものです。AIで決めてよいものではありません。

この統計を読むときの注意

  • ハローワークを通じた件数だけ=民間の職業紹介や、学校・支援機関から直接の採用は含みません。県内の障害者の就職のすべてではありません
  • 「件数」は人数と一致しない=新規求職申込件数と就職件数は年度内の累計です。同じ方が年度内に2回申し込んだり就職したりすると、2件と数えます
  • 就職率は同じ人の追跡ではない=その年度の就職件数を、その年度の新規求職申込件数で割った値です。前の年度に申し込んだ方の就職も分子に入ります
  • 一部は当社の計算=平成27年度からの伸び(1.46倍・約2倍・23.4%)、構成比(66.1%・48.9%・約63%・29.9%・23.1%・16.4%・67.2%)、職業別の「その他」の合計は、公表値をもとに当社で計算しました
  • 障害の種類は申込時の区分=精神障害者の求職がふえた理由は、この統計には書かれていません。数字の動きだけを読んでください

出典

※本記事は2026年9月24日時点の公表情報にもとづいています。令和8年度の数字は、例年どおりであれば2027年6月ごろに公表されます。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

求職の申込は10年で1.46倍にふえ、結びつく手前で止まる件数がふえています。迎える側で手をつける順番は、求人票の仕事内容を「一般事務」の一言から1つずつの作業へ書き分けさせる、いまある説明や手順書を短い文と順番に直させる、その手順をいつ見ても同じ形でたどれるよう社内マニュアルにまとめさせる、の3つです。

手順を文章にして残す進め方は社内マニュアルに、いまある文章を読みやすく書き直す例は直すにまとめています。

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