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広島県の社会生活基本調査(令和3年)|有業者の仕事時間は1日5時間45分、自営業主は6時間28分で54分ふえた

広島県の令和3年社会生活基本調査で、県内の有業者(15歳以上)の1日の仕事時間は5時間45分でした。男性は6時間31分、女性は4時間47分です。この時間は平日と土曜・日曜をならした「週全体」の平均で、5年前の平成28年と比べると3分の減少です。

中身を分けると動きが逆になります。雇用されている人は5時間54分から5時間42分へ12分減り、自営業主は5時間34分から6時間28分へ54分ふえました。人に雇われて働く時間が短くなる一方で、自分で事業を営む人の仕事時間は長くなっています。家事関連時間の男女差(2時間26分)とあわせて、県の数字で1日の使い方を読んでいきます。

ひとりで事業を回していて、連絡や書類づくりで1日が延びているなら、その事務を人に張りつけたままにしない方法を記事の最後にまとめています →

社会生活基本調査は、何を調べているか

社会生活基本調査は、1日の生活時間をどう配分しているか、自由な時間に何をしているかを調べる国の統計調査です。昭和51年から5年ごとに行われ、令和3年調査は令和3年10月20日現在で、全国の約9万1千世帯に住む10歳以上の約19万人を対象に実施されました。広島県の資料は、総務省統計局が令和4年8月31日に公表した結果から県の状況をまとめたものです。

読むときに押さえておきたい点が3つあります。

  • 「週全体」の平均であること。平日・土曜・日曜の結果をならした数字なので、平日の労働時間とは違います。休日を含めた1日あたりの時間と考えると読みやすくなります。
  • 時間は「時間.分」で書かれていること。資料の表の「5.45」は5時間45分で、5.45時間ではありません。
  • 令和3年が、いま公表されている最新の結果であること。次の令和8年調査は総務省統計局が準備を進めていて、結果が出るまでは令和3年の数字を使います。

なお、有業者の人数は、同じ県の統計でも就業構造基本調査とは調べ方や時点が違います。2つの調査の人数を足したり引いたりはできません。

広島県の有業者の仕事時間は、1日どのくらいか

有業者は144万9千人、有業率は62.1%で、平成28年より2千人ふえ、有業率は1.2ポイント上がりました。仕事時間は次のとおりです。

区分有業者数平成28年令和3年増減
有業者の総数144万9千人5時間48分5時間45分▲3分
うち雇用されている人123万人5時間54分5時間42分▲12分
うち自営業主10万3千人5時間34分6時間28分+54分
男性81万3千人6時間41分6時間31分▲10分
女性63万6千人4時間41分4時間47分+6分

男性は女性より1時間44分長く働いていますが、差は5年前より縮まりました。男性が10分減り、女性が6分ふえたためです。

雇用形態別に見ると、どこが減ったか

雇用されている人を雇用形態で分けると、正規の職員・従業員も、それ以外も仕事時間が減っています。

雇用形態人数(令和3年)平成28年令和3年増減
正規の職員・従業員75万9千人7時間13分6時間52分▲21分
正規の職員・従業員以外47万1千人4時間5分3時間52分▲13分
うちパート23万9千人3時間49分3時間41分▲8分
うちアルバイト11万2千人2時間40分2時間45分+5分

正規の職員・従業員は5年で4万8千人ふえ、1日の仕事時間は21分短くなりました。男女別では、正規の職員・従業員は男性が20分、女性が17分の減少です。正規以外では、男性のアルバイトが34分減り、女性のアルバイトが59分ふえています。

自営業主の仕事時間は、なぜ目を引くのか

自営業主は10万3千人で、5年前の11万9千人から1万6千人減りました。そのうえで1日の仕事時間は6時間28分と54分ふえ、雇用されている人(5時間42分)より46分長くなっています。男女別では、男性の自営業主が6時間13分から6時間49分へ36分、女性の自営業主が4時間から5時間27分へ1時間27分ふえました。

令和3年10月は新型コロナウイルス感染症の影響が続いていた時期で、その影響もふくめた数字です。増えた理由は資料には書かれていないため、ここでは数字の並びまでにとどめます。また標本調査なので、人数の少ない区分ほど数字が振れやすい点は割り引いて読む必要があります。

それでも、自営業主の仕事時間には、本業の作業のほかに見積や請求、予約や問い合わせへの返信、日程の調整、帳簿づけといった事務がふくまれます。人に分けられない分だけ、1日が延びやすい働き方です。

家事関連時間の男女差は、どう変わったか

10歳以上の週全体の平均で、家事関連時間(家事・介護・看護・育児・買い物)は男性54分、女性3時間20分でした。男女差は2時間26分で、平成8年の3時間6分から縮まってきましたが、いまも大きな差があります。

男性女性男女差
平成8年27分3時間33分3時間6分
平成18年38分3時間30分2時間52分
平成28年50分3時間32分2時間42分
令和3年54分3時間20分2時間26分

6歳未満の子どもがいる夫婦と子どもの世帯では、夫の家事関連時間が1時間39分(5年前より12分増)、妻が6時間51分(1時間17分減)でした。また、15歳以上でふだん家族を介護している人は16万8千人で、5年前より2万8千人ふえています。

10歳以上の全体では、睡眠が7時間59分(17分増)、休養・くつろぎが1時間56分(20分増)となり、この2つは男女とも平成8年以降でいちばん長くなりました。仕事は3時間23分で、ほとんど変わっていません。

この数字を自社に置き換えると

ここまでを3行にまとめます。広島県の有業者の仕事時間は週全体の平均で1日5時間45分、雇用されている人は12分減った。自営業主は6時間28分で54分ふえ、人数は1万6千人減った。家事関連時間の男女差は2時間26分まで縮まったが、なお大きい。

雇われて働く人の時間が短くなるほど、そのぶんの仕事は経営者や、少ない人数で回す事業主のところに残りやすくなります。仕事時間が延びた自営業主の1日には、日程の連絡、見積や請求の書類、問い合わせへの返信、期限のある手続きの確認が入りがちです。どれも決まった形があり、過去のやり取りを手がかりにできる仕事です。

そこで決めておきたいのが、本業の手を止めている事務を、形の決まったものから順に人の手から外しておくことです。連絡文や書類の下書きを書かせて人が確かめる、散らばった予定や宿題を一覧にまとめさせる、期限のある手続きの確認を任せる、の3つに分けられます。渡したぶんの時間は経営者に戻り、仕事の進め方は会社に残ります。

念のため申し添えますと、AIを入れれば仕事時間が何分短くなる、と言える統計ではありません。どの仕事を自分で持ち、どれを渡すかは、それぞれの事業で決めることです。ここで扱っているのは、本業のまわりにある事務の部分だけです。

出典

※本記事は2026年9月17日時点の公表情報にもとづいています。数字は広島県総務局統計課「令和3年社会生活基本調査 結果の概要」(令和5年3月)によります。時間は特に断りのない限り週全体の総平均時間で、資料の「時間.分」表記を「◯時間◯分」に書き直しています。有業者は15歳以上、生活時間の全体の数字は10歳以上です。家事関連時間の男女差は資料の表の値です。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

ひとりや少ない人数で事業を回していて、日程の連絡や書類づくり、期限の確認で1日が延びているなら、手をつける順番は、連絡文や書類の下書きを書かせる、散らばった予定と宿題を一覧にまとめさせる、期限のある手続きの確認を任せる、の3つです。

日程調整の連絡文を任せる例はスケジュール調整の連絡文に、契約や点検の期限を管理する例は更新期限の管理にまとめています。

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