コラム
広島県の人口は令和6年で2,716,733人|減った22,713人の88%は自然減、増えているのは東広島市だけ
広島県の人口は、令和6年10月1日現在で2,716,733人でした。前年から22,713人減(-0.83%)です。広島県が毎年公表している「広島県人口移動統計調査」の数字で、令和6年ぶんが最新になります。
ただ、総数よりも中身のほうが経営には効きます。減った22,713人を分けると、県の外へ出て行った差し引き(社会減)は2,717人にすぎず、残る19,996人=88.0%は自然減でした。自然減とは、生まれた人より亡くなった人が多いぶんです。そして市や町で見ると、東広島市だけが増えています。人口が減る一方で、増えているものも2つありました。
働き手が減る前提で仕事の量を見直すとき、先に手が届くのは事務のほうです。人に張りついた事務をAIへ渡す方法を記事の最後にまとめています →
広島県の人口は令和6年で何人か
2,716,733人です。減少に転じたのは平成11年(-2,632人)でした。平成16年に一度だけ153人ふえていますが、それを除けば以後はずっと減っています。近年の減り方は次のとおりです。
| 年 | 人口(10月1日現在) | 前年からの増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 平成29年 | 2,832,007人 | -7,457人 | -0.26% |
| 平成30年 | 2,822,864人 | -9,143人 | -0.32% |
| 令和元年 | 2,811,857人 | -11,007人 | -0.39% |
| 令和2年 | 2,799,702人 | -12,155人 | -0.43% |
| 令和3年 | 2,779,314人 | -20,388人 | -0.73% |
| 令和4年 | 2,759,702人 | -19,612人 | -0.71% |
| 令和5年 | 2,739,446人 | -20,256人 | -0.73% |
| 令和6年 | 2,716,733人 | -22,713人 | -0.83% |
7年前の平成29年は7,457人減でした。令和6年はその3倍の速さで減っています。人口のピークは平成10年の2,884,720人で、そこから167,987人減った計算になります。
減っているのは「出て行くから」か
いいえ、というのがこの記事でいちばんお伝えしたい点です。人口の増減は、転入と転出の差し引きである社会増減と、出生と死亡の差し引きである自然増減に分かれます。広島県の内訳は次のようになっています。
| 年 | 人口増減 | 社会増減 | 自然増減 | 出生数 | 死亡数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平成29年 | -7,457人 | +776人 | -8,233人 | 22,582人 | 30,815人 |
| 平成30年 | -9,143人 | +514人 | -9,657人 | 21,950人 | 31,607人 |
| 令和元年 | -11,007人 | -202人 | -10,805人 | 20,677人 | 31,482人 |
| 令和2年 | -12,155人 | -1,646人 | -10,509人 | 20,021人 | 30,530人 |
| 令和3年 | -20,388人 | -7,870人 | -12,518人 | 19,210人 | 31,728人 |
| 令和4年 | -19,612人 | -3,934人 | -15,678人 | 18,277人 | 33,955人 |
| 令和5年 | -20,256人 | -1,784人 | -18,472人 | 17,427人 | 35,899人 |
| 令和6年 | -22,713人 | -2,717人 | -19,996人 | 16,290人 | 36,286人 |
令和3年は社会減が7,870人と大きい年でした。ところが令和6年の社会減は2,717人まで縮まっています。県外へ出て行く動きは、この3年でむしろ落ち着いてきました。
入れ替わりに大きくなったのが自然減です。平成29年の8,233人から令和6年の19,996人へ、7年で2.4倍になりました。中身を見ると、出生数が22,582人から16,290人へ27.9%減り、死亡数が30,815人から36,286人へ17.8%ふえています。減り方の速さは、生まれる側の落ち込みのほうが大きい形です。
ここが経営にとっての意味です。社会減であれば、住みやすさや働き口を整えて「戻ってきてもらう」余地があります。けれども令和6年の減少の88.0%は自然減で、採用や移住の施策で取り返せる部分ではありません。働き手が減っていく前提で仕事の量を組み直す、という順番になります。
市や町で、どれだけ違うか
同じ県の中でも動き方は大きく違います。平成27年から令和6年までの9年間で比べます。
| 市町 | 平成27年 | 令和6年 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 東広島市 | 192,907人 | 198,176人 | +2.7% |
| 広島市 | 1,194,034人 | 1,179,915人 | -1.2% |
| 福山市 | 464,811人 | 449,246人 | -3.3% |
| 大竹市 | 27,865人 | 25,045人 | -10.1% |
| 三原市 | 96,194人 | 85,426人 | -11.2% |
| 呉市 | 228,552人 | 197,908人 | -13.4% |
| 竹原市 | 26,426人 | 22,004人 | -16.7% |
| 広島県 | 2,843,990人 | 2,716,733人 | -4.5% |
増えているのは東広島市だけです。県全体が4.5%減る中で2.7%ふえています。反対に竹原市は16.7%減っていて、県平均の3.7倍の速さです。呉市も13.4%減で、9年間で30,644人が減りました。
同じ「広島県の人口減少」でも、東広島市と竹原市では話がまるで違います。竹原市の事業所数と働き手の回で見たとおり、小さな市ほど、1人が抜けたときに代わりを探せる範囲も狭くなります。
人口が減っているのに、増えているものが2つある
ひとつは世帯数です。令和6年は1,258,514世帯で、前年から4,683世帯ふえました。人口が22,713人減った同じ年に、世帯は増えています。
| 年 | 人口 | 世帯数 | 1世帯あたり人員 |
|---|---|---|---|
| 昭和40年 | 2,281,146人 | 605,588世帯 | 3.77人 |
| 平成7年 | 2,881,748人 | 1,049,588世帯 | 2.75人 |
| 平成27年 | 2,843,990人 | 1,211,425世帯 | 2.35人 |
| 令和6年 | 2,716,733人 | 1,258,514世帯 | 2.16人 |
1世帯あたりの人数は、昭和40年の3.77人から令和6年の2.16人へ下がりました。お店やサービス業から見れば、お客様の数は減っていても、世帯という単位はまだ増えているということです。1件あたりの規模は小さくなり、件数は減っていない。手間のかかり方はそちらへ寄っていきます。
もうひとつは外国人の人口です。県内で暮らす外国人は、平成27年の35,217人から令和6年の62,823人へ78.4%ふえました。同じ9年間で県全体の人口は4.5%減っていますから、向きが逆です。
| 市町 | 平成27年 | 令和6年 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 竹原市 | 105人 | 319人 | +203.8% |
| 東広島市 | 4,607人 | 9,304人 | +102.0% |
| 福山市 | 5,610人 | 11,212人 | +99.9% |
| 三原市 | 1,433人 | 2,817人 | +96.6% |
| 広島市 | 14,408人 | 22,387人 | +55.4% |
| 呉市 | 2,399人 | 3,480人 | +45.1% |
| 広島県 | 35,217人 | 62,823人 | +78.4% |
竹原市は総人口が16.7%減った同じ9年間で、外国人は3倍になりました。数としては319人ですが、向きははっきりしています。県内で人口がふえている東広島市は、外国人も2倍以上にふえています。
なお、この数字は住んでいる人の数です。広島県で働く外国人は令和7年10月末で51,821人という別の統計があり、集計の時点も対象も違いますので、そのまま足したり引いたりはできません。
この数字を、経営者は何に使えるか
先に申し上げると、人口減少そのものへの対策をご提案する記事ではありません。移住や定住の施策、採用の設計、外国人材の受け入れ手続きは、自治体の担当窓口、社会保険労務士、行政書士といった専門家の領域です。
そのうえで、この記事の数字から言えることがひとつあります。減っている22,713人のうち88.0%が自然減だという事実は、「人を採って元に戻す」という前提が使いにくくなっていることを意味します。しかも竹原市のように9年で16.7%減っている地域では、その前提はさらに厳しくなります。
となると、手が届くのは仕事の側です。人数が変わらないまま仕事の量が同じなら、1人あたりの負荷は上がり続けます。減らせないのは本業で、先に手をつけられるのは事務のほうです。
弊社がお引き受けできるのは、その事務の下ごしらえです。
- 問い合わせやメールの返信を、下書きまで用意しておく
- 見積書・請求書・日報など、毎回ほぼ同じ形のものをひな形から出す
- 一人しか知らない段取りを文章にして、次の人が読める形にしておく
- ばらばらに貯まった記録を、あとから探せるようにまとめ直す
どれも判断ではなく、手数のかかる書き物です。人数が減っていく前提に立つほど、ここを外へ出しておく意味は大きくなります。任せた分の時間は、経営者と現場に戻ります。
出典
- 広島県「広島県人口移動統計調査」(統計の一覧ページ)
- 同「人口及び世帯数の推移」(Excel)(人口・世帯数・1世帯あたり人員に使用)
- 同「人口増減の推移」(Excel)(社会増減・自然増減・出生数・死亡数に使用)
- 同「市区町別人口の推移」(Excel)(市町別・外国人の数字に使用)
※本記事は2026年9月6日時点の公表情報にもとづいています。最新は令和6年(2024年)10月1日現在の数字で、令和7年ぶんはまだ公表されていません。人口・世帯数・社会増減・自然増減・出生数・死亡数・市町別および外国人の実数は、すべて広島県の公表値です。自然減が占める割合(88.0%)、7年間・9年間の増減率、1世帯あたり人員、平成10年からの減少数は、公表値をもとに弊社で計算した参考値です。国勢調査の年(平成27年・令和2年)は調査結果、その他の年は県の推計値で、10月1日現在の数値です。増減数は各年とも前年10月1日から当年9月30日までの集計です。移住・定住施策、採用計画、外国人材の受け入れ手続きについては、各市町の担当窓口または社会保険労務士・行政書士などの専門家へご確認ください。
この記事に出てきた仕事、AIに任せると
働き手の数を戻すのは、一社の努力で動かせる話ではありません。動かせるのは、同じ人数でこなす仕事の量のほうです。手数はかかるが判断のいらない書き物から先に外へ出すと、人数が減っても回る形に近づきます。この記事の内容と地続きなのは次の仕事です。
任せられる仕事の全体は支援内容の一覧に、任せたときにひと月で戻る時間の試算(約28時間)はトップページにまとめています。
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