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広島市の消費者物価指数(2026年7月)|総合102.2で57か月連続の上昇、公表が2025年基準に切り替わった

広島市の消費者物価指数は、2026年7月に総合102.2、前年同月比で1.8%の上昇でした。上昇は57か月続いています。前月と比べても0.5%の上昇で、こちらは5か月連続です。

あわせて、この7月分の公表から指数の基準が2025年に切り替わりました。2025年の平均を100とする新しい物差しになり、2026年1月以降の数字が置き換わっています。手元の資料に前の基準の数字が残っている場合、そのままつなげて比べることはできません。広島県総務局統計課が2026年8月26日に公表した資料から、7月の中身を読んでいきます。

仕入や経費の上がり方を毎月たしかめたいのに、数字を集めて表にする手が足りないなら、その集計と書類づくりを人に張りつけたままにしない方法を記事の最後にまとめています →

基準が2025年に変わったとは、どういうことか

消費者物価指数は、ある年の物価を100として、そこからの値段の動きを指数で表した統計です。基準の年は5年ごとに見直され、今回は2020年=100から2025年=100へ切り替わりました。

数字を使うときに押さえておきたい点が3つあります。

  • 2026年1月以降が2025年基準、2025年12月以前は2020年基準であること。境目をまたいで指数そのものを引き算しても意味がありません。前年同月比は、それぞれの基準年の公表値が使われています。
  • 品目とウエイトが組み直されること。2025年基準の広島市の調査品目は589品目で、総合のウエイトは10000です。何にいくら使っているかという実態に合わせて、割りふりが引き直されています。
  • これは家計が買う値段の統計であること。会社が仕入れる原材料や部品の値段は、日本銀行の企業物価指数など別の統計で見ます。自社の仕入値とそのまま一致するものではない点は、先に押さえておきます。

広島市の2026年7月は、どの費目が上がったか

10大費目で見ると、上がったのは食料、下がったのは教育でした。

費目指数前年同月比寄与度
総合102.2+1.8%1.8
食料103.5+3.5%0.93
うち生鮮食品103.4+9.5%0.32
住居101.0+0.8%0.15
光熱・水道102.8+0.3%0.02
家具・家事用品101.8+1.5%0.06
被服及び履物101.1+1.1%0.04
保健医療102.0+2.0%0.10
交通・通信102.3+2.1%0.31
教育92.5▲7.4%▲0.22
教養娯楽103.1+2.7%0.24
諸雑費103.0+3.0%0.22
(別掲)エネルギー101.5▲0.5%▲0.04

寄与度は、総合の1.8%という動きに、それぞれの費目がどれだけ効いたかを表した数字です。食料だけで0.93あり、上昇のおよそ半分を占めています。反対に教育は▲0.22で、全体を押し下げるほうに働きました。

上がった中身と、下がった中身

総合の前年同月比に効いた中分類は、次のとおりです。

上昇寄与度下落寄与度
野菜・海藻(きゅうり 等)0.22授業料等(高等学校授業料(私立) 等)▲0.30
魚介類(いか 等)0.17穀類(うるち米(コシヒカリを除く) 等)▲0.19
調理食品(からあげ 等)0.16家庭用耐久財(冷蔵庫 等)▲0.02
自動車等関係費(自動車保険料(任意) 等)0.16和服(女性用着物)▲0.01
他の諸雑費(葬儀料 等)0.15寝具類(ベッド 等)▲0.01

上がったほうは生鮮の食材が目立ちます。生鮮魚介は指数114.9で前年同月比+15.1%、生鮮野菜は96.7で+8.8%でした。下がったほうでは、うるち米などをふくむ穀類が指数95.2の▲8.0%です。前の年に大きく上がったぶん、いまは前年を下回っています。授業料等は指数82.3の▲17.0%でした。どちらも動いた理由までは資料に書かれていないため、ここでは数字の並びまでにとどめます。

経費に近いところは、どう動いたか

家計の統計ではありますが、事業でも同じように払っているものが中分類に並んでいます。7月の広島市の数字を抜き出すと、こうなります。

中分類指数前年同月比
設備修繕・維持107.4+6.6%
家事用消耗品107.0+7.0%
他の諸雑費105.1+5.4%
通信106.3+3.8%
教養娯楽サービス102.2+2.3%
自動車等関係費101.1+1.7%
電気代103.6+0.1%
(別掲)エネルギー101.5▲0.5%

設備修繕・維持が+6.6%、家事用消耗品が+7.0%と、総合の1.8%より大きく上がっています。店舗や事務所の修繕、洗剤や用紙のような消耗品は、1回あたりの金額が小さいぶん、見直しが後回しになりやすい費目です。いっぽうで電気代は+0.1%、エネルギー全体は▲0.5%で、こちらは落ち着いています。上がっているものと止まっているものが混ざっているため、一律に「全部上がった」とは言えない7月でした。

前の基準の数字と、どうつながるか

2020年=100の物差しで見た広島市の年平均は、2025年が総合112.1、前年比+3.4%でした。2022年から4年続けての上昇です。

年(2020年基準)総合の指数前年比
2021年99.6▲0.4%
2022年102.3+2.7%
2023年105.6+3.3%
2024年108.4+2.6%
2025年112.1+3.4%

2025年の食料は指数127.8で前年比+7.1%、穀類は148.0で+22.2%でした。総合で見ると2020年より12.1%高い水準です。ここまでが2020年基準の数字で、2026年の月次は2025年基準になります。指数そのものは基準をまたいで比べられませんが、前年比の並びを追うぶんには、食材を中心に大きく上がった局面から、上がり方がゆるんだ局面へ移ってきた流れが読めます。

この数字を自社に置き換えると

ここまでを3行にまとめます。広島市の2026年7月の消費者物価指数は総合102.2で、前年同月比1.8%の上昇が57か月続いている。上昇の半分は食料で、教育は下がった。7月分から基準が2025年に変わり、前の基準の指数とはつなげて比べられない。

値段の話は、経営者の手元では毎月の集計の話になります。どの費目がいくら上がったのかを知るには、請求書や領収書を費目ごとにまとめ、前の年の同じ月と並べる作業が要ります。この作業は形が決まっていて、過去のやり取りや帳票を手がかりにできる仕事です。それでいて、本業の手を止めて夜に回されやすい仕事でもあります。

そこで決めておきたいのが、本業の手を止めている事務を、形の決まったものから順に人の手から外しておくことです。散らばった数字を費目ごとの表にまとめさせる、値上げや価格の見直しを伝える文面の下書きを書かせる、更新や見直しの期限の確認を任せる、の3つに分けられます。渡したぶんの時間は経営者に戻り、集計や判断の手順は会社に残ります。

念のため申し添えますと、AIを入れれば物価の上昇をしのげる、と言える統計ではありません。何を値上げし、何を据え置くかは、それぞれの事業で決めることです。ここで扱っているのは、その判断の材料をそろえる事務の部分だけです。

出典

※本記事は2026年9月18日時点の公表情報にもとづいています。2026年7月分の数字は広島県総務局統計課「2025年基準 広島市消費者物価指数 2026年(令和8年)7月分」(2026年8月26日公表)と第2表「中分類指数(広島市)」により、いずれも広島市の原数値です。年平均の数字は同課「中分類指数(広島市)」の2020年基準の系列によります。寄与度は四捨五入の関係で合計が総合の変化率と一致しない場合があります。次回の月報(令和8年8月分)は令和8年9月下旬に公表される予定です。

この記事に出てきた仕事、AIに任せると

仕入や経費がどれだけ上がったのかを毎月たしかめたいのに、請求書や領収書を費目ごとにまとめる手が足りないなら、手をつける順番は、散らばった数字を表にまとめさせる、価格の見直しを伝える文面の下書きを書かせる、更新や見直しの期限の確認を任せる、の3つです。

数字を集めて表にする例は数字の集計と表づくりに、値づけの材料をそろえる例は価格を決めるための材料づくりにまとめています。

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